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巽 和行物質科学国際研究センター長が日本学士院賞を受賞

2013.03.12

巽 和行物質科学国際研究センター長が、日本学士院賞を受賞することが決定しました。同賞は、学術上功績顕著な科学者を優遇するための機関として文部科学省に設置され、学術の発展に寄与するため必要な事業を行うことを目的とする日本学士院が、学術上特にすぐれた論文、著書その他の研究業績に対し授賞するものです。

今回の授賞対象となった研究題目は、「還元系金属酵素活性中心の生物無機化学に関する研究」です。巽センター長は、還元系金属酵素の活性中心に存在する遷移金属硫黄クラスターのモデルとなる金属錯体の合成に成功して、これらの酸化還元挙動などの電子特性や反応性を明らかにし、また、アセチルCoA合成酵素活性中心のモデルとなるニッケル二核錯体の合成に成功して、これを用いて本酵素のモデル反応サイクルを達成するなど、従来の概念を越える独自の生物無機化学研究を展開し、金属酵素に凝縮された自然の巧みな仕組みを解明する端緒を拓きました。

» 日本学士院ホームページ http://www.japan-acad.go.jp/