Contents:

有機物質合成研究分野

新しい有機物質を創造する

この分野では社会が必要とする有機物質を立体構造を含めて純粋かつ効率的に化学合成するための基礎研究を行います。有機物質変換を、炭素骨格形成、酸化・還元、官能基整備の3つに整理し、その枠組みの中で、低分子、高分子、その集合体といった、幅広い有機物質を合成対象として、地球環境と調和した省力型・省エネルギー型の方法論の確率や高次立体制御反応の開拓を行います。

これに必要な基礎知識を得るために、既存の高効率変換の機構を徹底的に究明します。また、医農薬や香料となる生理活性物質の合成を介して健康問題や食料問題に貢献する一方、新素材の開拓を目指して新規高分子や分子集合体に関する研究も行ってゆきます。環境エネルギー問題に対しても、水素、酸素、二酸化炭素、メタンなどを活用した物質変換研究から、その解決を探ります。

私たちは、応用化学における動向を充分に察知しながら、基礎科学の立場から「新規有機物質を作る」化学にアプローチしてゆきたいと考えます。